自分の名前の由来をあまり意識したことはなかったが、縁というものは不思議なものである日突然意識するようになってしまった。
きっかけは先輩と話していたことがきっかけ。
彼は名前を「登」といい、上に上に、という意味で名付けられたそうで実際高校では国体レベルの高跳びの選手だった。
そして自分は…
(どうでもいいけど、こういうところで「俺」と言わずに「自分」と使ってしまうと関西を離れて久しいんだなと思った(関西で「自分」は二人称のイメージ))
ええ、名前を圭介と言います。
親が大鳥圭介から取った、とむかーし言っていた。
うちは父親家系が名前に動物を入れていて、俺の名前も最初は「猛虎(たけとら)」だったらしいが、おふくろが泣くほど頼んで撤回し、圭介を名付けたと言っていた。
話的に、てっきりおふくろが名付け親かと思っていたが、おふくろは大鳥圭介がどういう人かなんて由来以外の部分は絶対知らないはず。となると名付けはやっぱりおやじなのかな。
本の中で大鳥圭介は繰り返し「諦めるな」「踏み止まって考え続ければ何か知恵が浮かぶ」と言う。
Apres la pluie, le beau temps.(雨の後は必ず晴れる)
フランス式軍学の圧倒的知識を持ってして幕末の江戸から北関東、そして函館五稜郭まで。戦に戦を繰り返す…が、大鳥自身は「ほとんどの戦いで負けている」。
それでも勝海舟や土方歳三をはじめ多くの者が仲間につくのは「最後の一兵となっても戦う」武士としての生き様にあり。
Va ou tu peux, meurs ou tu dois(行けるところまで行き、然るべき場所で死ね)
本編の最後、何があっても死んではいけない。俺は死なん。死んでたまるか。
捕らえられた獄中でそう言って、次の一歩を踏み出す大鳥。
これが自分の名前の由来かと思うと本当に親に感謝したい。
聞けば曽祖父が尊敬する人の一人だと言っていたそうでそれもまた嬉しい。