今日、ハッとしたできごとがあった。
上司とは。その問いを突きつけられた。
部下(歳は4つ上)が取った行動はとても良い判断で、そうしていなければ部署全体にしわよせが来るものであった。
しかし、結果的にいち平社員に危険と隣り合わせの事をやらせてしまったというのもまた然り。
調整してくれた部下、引き受けてくれた平社員。更にその問題を帳消しにしてくれた別部署の係長。
誰も取った行動は悪くない。しかし、結果として一番下の立場の者にリスクを負わせた事に対する責任は上司として感じている。
まず部下を呼び出し、出だしに「今から話す事は誰も悪くないですが事実として聞いてほしい」と言って、努めて淡々と話した。もちろん、この係長の判断に助けられた、とも。
しかし彼は言い返してきた。
「上司に対する反論というのは承知の上ですが、これは私を叱って良いと思います。私の行いは場合によっては一人の人生を終わらせかねないものであると思います。ここは私に、二度と同じ事をしないよう厳重注意をする状況です」
概ねこの内容。
刺さるという表現はこういうときに用いるものと痛感した。
普段はお調子者だし凡ミスを繰り返すのに、いざというときにとる男気に満ちた言動はいつも誰かを救い…大物なのかポンコツなのか紙一重の人だが、やはりこの人は伊達に今の立場にいないなと思った。周囲の評価は正直良くないほうが多いが、絶対に切ってはいけない人だと改めて感じた。
同時に、自分の立ち居振る舞いを見直す、もしかしたら初めての機会なのではないかと思った。面と向かって「上司」と言われたのは初めてかもしれない。
しかし、会社の外の人間から見ればそれは当たり前の事実であるわけで。
時にははっきりと伝える事が必要である。
生半可な優しさ、同情、気遣い、心配りは相手のためにならない。
それが何らかの理由(年齢、社歴、経験など)に基づいていて、挙げ句それを見抜かれているなら尚更だ。
上司とは。
抽象的だが、自分なりの上司というものを示していかなければいけない。
怖がってんじゃねぇ。
ビビってんじゃねぇ。
逃げるんじゃねぇ。
もう少し、この場所この立場でもがいてやろう。
自分はどうあり、どうしたいのか。
それを出して俺なりの「上司とは」の問いの答えを示す。
今こそこの本で得たものを実践するときだろう。