prairiestreetの日記

人間到る処青山あり

絵画と向き合う時間は大切と思った

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沖縄県立博物館・美術館(通称:おきみゅ〜)でジミー大西の作品展があったから行ってみた。
他の会場では百貨店での開催なのに沖縄だけ美術館で開催。うん、たぶんパレットくもじだったら行かなかったと思う、なんとなく。国際通りに来る観光客取り込めるからそっちも悪くはなかったと思うけども。

 

 

ピカソに影響を受けたからスペインへ行く。
岡本太郎のアドバイスを受け入れ、体現する。
明石家さんまの言葉にて、休業していた活動を再開する。

ビッグネームばかりで期待も高まる。

 

 

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今日は、先に個人の感想から書きます。

 

感想として、全体的には正直あまり理解できなかった。好きになれなかったと言っても良い。それはなぜかをずっと考えながら作品と向き合っていた。

今のところの答えは、特に最初の方の絵全体に黒で輪郭を描いているから1枚の絵の中であらゆる要素が主張してくる感じが見ていて疲れる。
冒頭の入り口にあった最初の絵「野原」のようなだまし絵的な要素も、他の作品では全てが立体的で逆にうるさいような感じになっていたように思った。
また、タイトルと絵がどうにも結びつかない作品もあった。HPでいうと、「涙」「芸能界」「共存共栄」「フラメンコ」あたり。

https://jimmy-onishi.art/works/

ここで紹介する作品は↑で見れます。

 

逆にその部分の主張は、「ワニくん」に代表される各オブジェにはとても有効で、ちょうどルートの真ん中辺りにあるので良いリセットになった。同じタッチでも立体的になるとこうも映えるのかと思うくらい見方が変わった。

 

その後の作品は枠線が黒以外の色も使われていて見やすくなった、という感じ。
タンザニア・遠い夢」なんて背景と完全にマッチしたその最たるものじゃないかな。

 

展示は作品の年代順に並んでいるんだけど、徐々に印象が良くなっていったという感じ。それを成長と言うと何様だよって感じだけど、続けることで自分の中のオリジナリティ、スタイルが確立されて行くというのははっきり見て取れた。

 

美術館で過ごした時間は、正直ネガティブな印象のほうが強い。
でも、それがなぜかを考えることで自分の中の価値観と向き合うこともできたし、ネガティブなことが必ずしも自分の見る目がないとか、楽しめないことに劣等感を感じるものではないというのも肌感覚でわかった。
今まではフェルメール岡本太郎を始め、絵の何が良いのかを考えるような鑑賞が多かった。今回そうでない鑑賞をして、これもまた良い時間を過ごせたなぁとますます美術というものが好きになった。

 

沖縄では美術展がほとんどないからこういう機会は本当にありがたかった。輸送コスト考えると仕方ないのかな。
関西在住の方、6月に阪急うめだで展示されるので行ってみてください。楽しめると思いますよ。


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野原。しょっぱなからこの絵が出迎えてくれる。
インパクトは抜群。シマウマがだまし絵のように見えるようで、嫌でも期待が高まる。さすが芸人、掴みはバッチリ。


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個人的に一番気に入った「情熱大陸
枠の赤とよくマッチしてる。


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これが実物を見て一番良かったと言えるオブジェ。写真で見る以上に生き生きとして、立体的で、躍動感さえ感じられるようなものだった。カラフルな色使いも輝いて見える。


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フィレンツェ。芸術の街ならでは。やっぱりここは外せないのだろうか。
個人的にも芸術ではイタリアが世界最高峰と勝手に思っているのでピカソに影響を受けたというジミー大西がこれを描いたというのは意外でもあり、うれしくもあった。


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最後にある写真スポット。立体的に見せるのはすごくいい。
記念撮影だから最後に持ってくるのは仕方ないものであるけど、立体をイメージさせる意味でこれは最初に持ってきたほうがより作品世界に入りやすかったかもしれないと思う。